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厚めに切り分けたピッカーニャの断面

シュラスコ公開 更新

シュラスコの人気部位ピッカーニャとは

厚めに切り分けたピッカーニャ。脂の帯と赤身の断面が特徴です

執筆・監修 FOGO De BRASIA 新宿 編集部シュラスコテーブル FOGO De BRASIA 新宿の店舗情報にもとづいて作成しています

KEY POINTS

この記事の要点

  • ピッカーニャは牛の腰からお尻にかけての外側にある三角形の部位
  • 片面についた厚い脂の帯(カポン)を落とさずに焼くのがブラジル流
  • 脂が溶けて赤身へ流れることで、水分が逃げにくくなる
  • 空腹のうちに最初の一枚を受けると、赤身の甘みがはっきり分かる

シュラスコで最初に名前が挙がる部位、ピッカーニャ。牛のどこの肉で、なぜ三角形なのか、脂の帯にどんな意味があるのか。おいしく味わうための焼き方と食べ方を、ブラジルでの扱われ方とあわせて解説します。

シュラスコの話をすると、必ず出てくる名前があります。ピッカーニャ(Picanha)です。ブラジルのシュラスカリアでは「これを食べずには帰れない」とまで言われる部位ですが、日本の精肉店ではあまり見かけません。この記事では、ピッカーニャがどういう肉なのか、なぜシュラスコで特別扱いされるのかを説明します。

牛のどこの部位なのか

ピッカーニャは、牛の腰からお尻にかけての、いちばん外側にある三角形の部位です。日本の枝肉の分け方でいえば「ランイチ」と呼ばれるあたりの一部で、イチボの外側にあたります。一頭からおよそ1〜1.5kg程度しか取れず、部位としては小さいものです。

特徴は、片面に厚い脂の帯がついていること。この脂を「カポン」と呼び、ブラジルではこの部分を落とさずに残すのが決まりごとになっています。脂の厚みは1cm前後あり、見た目には多く感じますが、これがピッカーニャの味を決めています。

三角形と脂の帯に意味がある

シュラスコでは、この三角形の肉を繊維に沿って切り分け、C字型に曲げて串に刺します。脂の帯が外側に来るように刺すのがポイントです。

こうして火にかけると、外側の脂がゆっくり溶け、内側の赤身へ流れ落ちていきます。赤身は脂で覆われながら加熱されるため、水分が逃げにくくなる。串の外側から順に焼けていき、一番外の面が焼けたら削ぎ落とす。次はまた新しい面が現れる。この繰り返しが、シュラスコの「常に焼きたてが出てくる」仕組みを支えています。

脂の帯は、ただの脂身ではありません。赤身を守る覆いであり、味を運ぶ媒体でもあります。ブラジルで脂を落とさないのは、そうしないとピッカーニャがピッカーニャでなくなるからです。

味の輪郭

ピッカーニャは、いわゆる霜降りの肉ではありません。赤身の密度が高く、噛んだときの手ごたえがはっきりしています。

  • 香り — 脂が溶けて焦げた面から、ナッツを焼いたような香ばしさが立ちます。
  • 食感 — 繊維に沿って切られているため、柔らかいのに輪郭があります。
  • 味 — 塩だけで焼くので、肉そのものの甘みと鉄の風味がまっすぐに出ます。
  • 余韻 — 脂は重くなく、後を引きません。だから何枚でも進みます。

ブラジルでは、岩塩を粗くふるのが基本です。ソースをかけずに、まず塩だけで一枚。それがピッカーニャの標準的な食べ方です。

おいしく味わう食べ方

最初の一枚は空腹のうちに

シュラスコでは何種類も肉が回ってきますが、ピッカーニャは最初のほうで受けるのがおすすめです。舌が疲れていない状態のほうが、赤身の甘みと脂の香りの差をはっきり感じ取れます。

焼き加減の希望は伝えてよい

串の外側は火が入り、内側は赤みが残ります。切り分けの際に「よく焼けたところを」「中のほうを」と伝えれば、その部分から切ってもらえます。同じ一本の串でも、好みに合わせて味わいを選べるということです。

合わせるもの

ファロファ(キャッサバ粉を炒めたもの)を少しかけると、脂の口当たりが軽くなります。ヴィナグレッチをのせれば、酸味で味が締まる。ブラジルの食べ方は、肉そのものを主役に置いたうえで、周りの一品で流れを整えるという考え方です。

飲み物は、赤ワインのほか、しっかりした苦味のあるビールもよく合います。脂を洗い流す役割を果たすため、後半になるほどビールの相性のよさが分かってきます。

ピッカーニャの派生を楽しむ

当店では、ピッカーニャそのものに加えて、味の方向を変えた串もご用意しています。

  • ガーリックピッカーニャ — ガーリックの香ばしさが加わり、後半でも食べ進めやすくなります。
  • ペッパーピッカーニャ — 粗挽きの黒胡椒をきかせた一本。赤ワインやクラフトビールと合わせたい味です。
  • アルカトラ — ランプとも呼ばれる、きめの細かい赤身。ピッカーニャと食べ比べると、部位の違いがよく分かります。

同じ牛の近い場所から取れる部位でも、脂の付き方と繊維の向きが変わるだけで、これだけ印象が違う。食べ比べができるのは、シュラスコならではの楽しみ方です。

この記事に関するよくあるご質問

Qピッカーニャは日本のどの部位にあたりますか?
A

日本の分け方では「ランイチ」と呼ばれるあたりの一部で、イチボの外側にあたります。一頭からおよそ1〜1.5kg程度しか取れない小さな部位です。

Q脂が多くて重くありませんか?
A

見た目には脂が多く感じますが、溶けて赤身へ流れるため、口に残る重さは強くありません。気になる場合は、切り分けの際に脂の少ない部分をご指定いただけます。

Q焼き加減は選べますか?
A

串の外側はよく火が入り、内側は赤みが残ります。「よく焼けたところを」「中のほうを」とお伝えいただければ、その部分から切り分けます。

串に刺したピッカーニャとポレンタ、ポンデケージョ、ファロファ

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